キミから突然彼女が出来たと報告を受けた。
息が詰まったのは驚いたせいにした。
「花火、見に行っててん。」
そうLINEが来た時に、ギュッと胸が締め付けられた。
「体調が良くないから約束してた日無しにしてくれへん?」
そう言ってたのは嘘だったのだろうか。それを確かめる勇気を私は持っていなかった。
「よかったやん。おめでとう!」
ありきたりな言葉しか送ることが出来なかった私は報告を受け止めるだけの余裕がなかった。
「いい人おらんの?彼女つくったら?」
そんなことを言っていた数日前までの自分を恨んだ。本当はキミを誰にも取られたくなかったんだ。そう気づいた時には遅かった。
「仲のいい女友達の1人か。」
仲のいい友達のままでいれば傷つくことも無ければ傷つけることも無いと思ってた。キミの幸せも心から祝福出来ると思ってた。
「その幸せ絶対離したらアカンで!」
自分の気持ちとは裏腹にキミを祝福する文章を打つ。もしかしたらキミは分かっていたかもしれない。絶対離したらアカンでなんて思ってもない事を。
そのあと寝ようと思っても目が冴えたままで眠れなかった。起きたまま朝を迎えたその日の朝焼けは泣きたくなるくらい綺麗だった。

Twitterを開いてタイムラインを見てると、昨日の花火が綺麗だったと知らない人の呟きを見つけた瞬間、キミとキミの横で笑っている知らない彼女の絵が見えた気がした。
ただただ心が締め付けられた。
気付けば涙が溢れてた。
「あぁ、キミのことが好きだったな。」
この気持ちをキミに伝えていたら今見てる景色は違っただろう。
窓際でこの文章を書きながらキミへの気持ちを心の宝箱に仕舞う為の準備をしてる。時間が掛かってもキミのことを心から祝福したいと思ってる。それくらいキミは私の大切な人だから。
直接伝えることは叶わなくなったけどキミに伝えたいことがあるんだ。ここでなら言えるね。

「キミの1番になりたい。」