ケータイ小説 野いちご

難病が教えてくれたこと

番外編

【柊希望side】
「好きです!付き合ってください!!」
…ずっと好きだった人。
隣に住む高校生。
中矢叶夢くん。
「…希望…」
顔色一つ変えずに叶夢くんは私を見つめる。
…振られちゃうのかなあ…
私なんか叶夢くんに釣り合わないよね…
「僕も希望の事好きだよ。」
…驚きの返事が返ってきて上を向くと制服の袖で顔を隠す叶夢くんが…
サラサラの黒髪に綺麗な顔立ち。
叶夢くんのお母さんと同じ顔。
かっこよくて優しい叶夢くん。
「え、…え?!」
「だから、僕も好きなの。」
…嘘でしょ?
あの叶夢くんが顔真っ赤にしてる…
「…え、じゃあ、あの…」
「うん、希望、付き合おうか。」
優しく笑うと叶夢くんは私の頭を撫でる。
…嬉しい…っ
ずっと好きだった叶夢くんの…か、彼女に…
「でも希望、僕と同じ学校入学したいんだよね?」
「うん、叶夢くんが卒業してからだけど…」
「…もう少し勉強した方がいいと思うよ。」
…うぅ…
叶夢くんはかっこよくてスポーツ万能で頭もいい天才。
…畜生、受験とテストの時だけでいいからその頭脳分けて…
「希望、テストでしょ?来週から。」
…あっ、…
「忘れてたんだね。」
くすくす笑うと叶夢くんは家の玄関を開ける。
「僕でよければ教えるよ?」
叶夢くんは自分の家の中に私を招き入れてくれた。
「…お、お邪魔…します…」
「ふふっ…そんなに畏まらなくてもいいよ。お父さんいないから平気。
先部屋行ってて。」
…あと1年早く生まれたかったなあ…
そしたら叶夢くんと一緒に学校行けた…
私は言われた通りに叶夢くんの部屋に向かう。
「…変わってない…」
最後に来たの、いつだろう…
10年は来てない気がする…
叶夢くんのお母さんがまだ居た時に来たのが最後…
私は机の前に座って叶夢くんの部屋を眺める。
…あ、本いっぱい…
不思議くんの叶夢くんらしい…
【柊希望side END】

【中矢叶夢side】
…緊張した…
まさか、希望から好きって言われるとは思ってなかった…
僕も昔から好きで、希望が高校生になったら告白しようと思ってたのに…
先を越された…
僕はグラスにジュースを注ぐ。
…お父さんがみかんジュース好きだから…
違うな…お母さんが好きだったからみかんジュースしかない。
もしくは水。
「…ふぅ…」
…頑張れ、僕の理性…
ーガチャ…
「あ、叶夢くん」
「ジュースしかなかった。ごめんね。」
「いいのにー!」
…好きな女の子が僕の部屋にいる…

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