新しい制服に身を包み私は中学に入学。
部活動も仲のいい友達と何に入るか何て相談し
部活動見学の末、卓球部に入部した。

毎日が本当に楽しかった。
それと同時に今ある人生は当たり前だと思ってた。
でも、それは違った、、、。

ある日の帰り道。
いつもと同じように部活動終わりに
友達とワチャワチャしながら帰ってると
突然目の前から姉が走ってこっちに向かって来た。

「まい大変!!ママに赤ちゃんが産まれた!」

そう突然あわてて言ってくる姉に
❛こいつ遂に頭イカれた!?❜って思いバカにした。

けど姉の言ってたことはホントだった。

どうやら母は自分が妊娠してた事に
気づかなかったらしく
月経がきてなかったのは生理不順で
胎動は腸が動いてるのかと思ってたらしい、、、。

私は父と姉、妹と病院に行った。

赤ちゃんは早産(妊娠七ヶ月)で産まれたため
とても小さく今にも消えてしまいそうな
小さな小さな体でたくさんの管に繋がれ
懸命に生きようとしていた。

私はそんな新しく産まれてきた妹をみて
嬉しさと同時に可愛そうって気持ちに
押しつぶされそうになり涙が溢れた。

けれどもその誕生を心良く思わない人がいた、、、

それは父だった。

父と母は物凄く仲が悪く
毎日のように“殺せ!”とか“殺してやる!”とか
子供の前で平気で言い合い
父は自分の手の骨が折れるまで母を殴り
母は血を流し服をビリビリに破かれながら
部屋中引こづりまわされ、、、。

私は怖くて怖くて震えていた。
いつ殺しても殺されてもおかしくないと思ってた。

実際、父は母の首を絞めたり
湯船に顔を沈めたりして本当に殺そうとしてた。

そのたびに私は恐怖と見てられない光景に
震えながら必死に間に入って喧嘩をとめてた。

そして私は父から殴られ部屋中引こづりまわされ
次の日は酷く腫れあがり青アザだらけの顔で
学校に通っては先生に呼び出されてた。

そんな父と母。
当然、子供なんてできるわけもない。

2人は産まれてきた子供のことで
ずっと喧嘩をしてた。

解決するはずも無い喧嘩を、、、。



妹が家に帰ってきたのは
首が座り寝返りできるようになった頃だった。

私は新しい家族が加わったことが嬉しくて
学校から帰っ後も夜中のミルクも
自分にできることは何でも積極的にやった。

「ママは寝不足や私達の世話で疲れてるだろうから私がお世話できる時はゆっくり休んでね」

そう言った。

母の役に少しでも立ちたいと思った。

これからちっぽけながら
新しい命も加わり幸せな日々が始まる。
そう思った。

そんなときだった、、、。
母が突然どす黒い血を吐き救急車で運ばれた。