ケータイ小説 野いちご

たった7日間で恋人になる方法

1.同窓会

遡ること、20時間程前…。


…高校を卒業してから、7年…成人式の当日に実施して以来、2度目の同窓会。

『萌、こっちこっち』

待ち合わせの場所で手を上げる美園の元に向かい、時刻を確認すると、約束の時間を既に10分ほど過ぎている。

『ごめ~ん、遅れた』
『ハイハイ、あんたの遅刻癖にはもう慣れたし、こんなことだろうと、10分早めに教えといたから、充分間に合うよ』
『さすが美園!付き合い長いだけあるぅ』
『言っとくけど、いつもじゃないから安心しないでよ』
『わかってる、わかってる』

明らかな生返事を返す私に、疑いの目を向ける美園。

学生の頃から優等生だった親友に、未だ甘え癖が抜けない自分。

商業系の高校卒業後、たまたま一緒に受けた建設会社の事務職に受かり、職場まで一緒の美園は、同じ歳だけど、一人っ子の私には姉のような存在だ。

『会場は、近いのかな?』
『ここから歩いて10分くらいみたいよ…萌、野球部の高木君覚えてる?』
『…高木君?』
『幹事の子の話じゃ、今回は彼のやってるお店を貸し切ってるらしい』
『そんな名前の男子、いた…かなぁ?』

学生の頃を、振り返るも同じクラスにはそのような名前の子はいなかったような…でも、それでいて、その名前は、全く聞き覚えがないわけでもなかった。

『結構女子には人気だったんだけど…まぁ、萌は生身の男には興味なかったか』
『ちょっと、その言い方…』
『あら、本当のことでしょ…って、それより、時間なくなるから、歩きながら話そ』

そういうと、初秋の香りがする駅前の雑踏を、二人で並んで歩き出す。

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