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1章 BoY MeEts GirL
(ボーイ ミーツ ガール)

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<side 花美>

出来るだけ、人通りの多い交差点に立ってみた。

腕を組み、足は肩幅に広げ、仁王立ちしてる、

眉間にしわを寄せた女子高生。


正直、可愛げも何もあったもんじゃないと思うんだけど、

私の場合はそうじゃなかったりする。


「ねぇ~彼女ぉ、すっごいキレイって言われない?」


ほらきた。

とりあえず無視しとこう。


自惚れでも、自慢でもなく、

自分が“キレイ”とか、“カワイイ”とか、言われる部類に入ることは自覚してる。

しかも、よりによってめんどくさいコトに、


“超オトコ受けする”


ってのがつく。

正直、うんざり。

最悪なのだ!


大体、昨日から夏の制服に代わってるてのもイケない!!

白いブラウスに、えんじ色のリボンタイ。

リボンと同系色のタータンチェックのスカートが夕風にひるがえると、

あからさまな視線と、どよめきが起こった。


「ねぇねぇ、名前なんていうの?ちょっと、つきあわない?」

「モデルとか興味ないかな、話だけでも、どう!?」

「無視すんなって!ああっ…、でも無視ってる顔も、超カワイイ~」


あっという間に、数人の男が入れ替わり立ち代り、私の周りに群がってくる。


――もう!私はねぇ、今それどころじゃないのっ!


無言のまま振り返り、にらむ。


「か~わいい~!」


もぉおお~~~!!

バッカじゃないのぉおお!?