「沙織……ごめん。
苦しかったよな。」
静かに泣く私の頬にそっと触れる優斗。
その手つきは本当に優しくて、いつもの優斗だと安心した。
「バカ優斗…なにが誠と付き合ってる、だ…………」
好きだって言ったのに。
待ってるって言ったのに。
「ごめん、俺余裕なかった。」
「余裕……?」
「見せられたんだ、写真。
沙織と誠の。
二人でキスしてたり、抱きしめられてたり。」
「……へ?何それ、そんなのしてない…」
いきなり嘘を言い出すものだから驚いた。
心当たりなんてなくて。
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