_____次の日の朝。


帰省をするために早く起きた私は、その時間に合わせて早起きしてくれた使用人達により身支度が進められていた。



「お妃様このドレスはどうでしょう!?貴族御用達のドレス店の新作なのですが、可愛らしいピンク色に上品な花模様が合さって素敵でございますよ!」


「ダリア何言ってるのですか……っ!?お妃様にはこの…………赤色のドレスがお似合いです!!」


ダリアとアンナはそれぞれ私に着せたいドレスを見せ合いながら激しい口論を交し、


「止めなさい2人とも。そんなドレスを着たら目立つでしょう?お妃様はお忍びで"療養"に行かれるのです。せめてもう少し控えめなのにしなさい」


それに見かねたサニーが私のヘアセットをする手を止め2人の間に口をはさむと、何とかその口論は落ち着いた。



「お妃様あの2人が朝から申し訳ございません……」


「いえ、気にしないで。2人が私の為にしてくれている事は、どんな事でも私には嬉しいものよ」


勤務の時間外だと言うのに、こうして私の為に早起きしてくれてる事が何より有り難い………。


「一応ヘアセットの方は終わりましたが……………本当にこれで宜しかったのですか?」