ケータイ小説 野いちご

あなたの心臓を私にください。

接近

「ねえ、九条君のお家って何やってるの?」
ほとんど〝九条 要〟については知らなかったから聞いてみた。

「あぁ、貿易関係の仕事だよ、父親はな」
九条君がどうでもよさそうに答えた。


「そーなんだ!」
父親はな、って言葉に少し違和感を感じた。

「なら、お母さんは何をしてるの?」
普通なら聞くか躊躇うところだけど、私は仕事のためにこいつの事を知らなきゃいけない

「死んでるよ。俺がまだガキの頃だったからほとんど覚えてねぇけど」

そうは言ってたけど、九条君の顔はどこか苦しそうだった。



知りたいけど…さすがにそこまでこの段階で聞くのは逆に突き放されそうだからやめておこう。

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