東京には、新幹線を乗り継いで向かった。

揺れる車内は心地よくて、いつのまにか先生は寝てしまっている。

それに比べて私はワクワクして目がさえてしまっていた。


東京へ着くアナウンスが流れて

『先生!着きました。』

「え?早かったね。」

目をこすりながら、まだ眠たそうに見えた。

車内を出て、まず驚いたのは人の多さだ。

驚いて足がすくむ。

「こっちだよ、グレタ。」

先生に手を引かれて、歩き始めた。

いつだって、不安になる時は先生が側にいてくれるのだ…