「最近、近くのコンビニで強盗事件が起きたそうじゃないか!」



「そうだね、怖いよね」



橘 ナル。17歳。高校二年生。

田舎の実家を離れて、学校の近くに一人暮らしをしている。



「まぁ今日からはボディガードを同居させることにしたから、ナルも安心だな!」



「まった、冗談を(笑)食料と一緒に送ってきたこのクマの人形のことー?お気遣いありがと(笑)」



過保護な父親の電話を切った。

家を出るときは猛反対されたもんなぁ。

あれからもう二年か。

もう心配しなくてもあたしはげんきでやってるよ お父さん♪



ガチャガチャッ



えっ?

玄関から鍵の開く音…

今お父さんと強盗事件の話をしてたばかりで…まさか、泥棒?!

どうしよう!怖い!



震える手で必死に警察に電話をしようとした。



キィーーーー



ついに内扉を開けられた。

私は恐怖でとっさに目をぎゅっと瞑った。




「なんだ、いたのか。」




誰の…声?


恐る恐る目を開けるとそこには




「ミ、ミヤビ先輩?!?!」



三年生のミヤビ先輩がいた。

ミヤビ先輩は、遊び人との噂がある、学校でもとても人気で目立つ存在。

しかもとても大きな荷物を持っている。



どうしてここに…



私が固まっていると。



「今日からよろしく」