1時間30分が経過した時、校長がようやく口を閉じ一旦生徒たちの顔を見回した。


その目はするどく、相手を押さえつけるような視線だった。


ゲームで王様になった生徒たちが同じような表情をしていた。


「それではこれで全校集会を終わります」


その言葉を聞き、あたしはすぐにスマホを取り出して拓へ連絡を入れた。


《わかった》


という短い返信を読み、すぐにスカートにスマホを戻した。


拓たちが上手く行ったのかどうかわからない。


期待と不安が入り交ざり、自然と足は速くなる。