美奈の名前をタップした次の瞬間、美奈が倒れ込んだのを見ていた。


一瞬教室内の空気が凍り付く。


誰も、なにが起こったのか理解していなかった。


美奈が倒れた場所で激しく痙攣を繰り返す。


南の時と全く同じだ。


あたしは「いやぁ!」と悲鳴を上げ、美奈から離れた。


美奈は大きく目を見開き、血走った目をこちらへ向けている。


その目の中にあたしは自分の姿を見た。


腰をぬかして両目から涙をこぼしている自分の姿だ。


「誰か、先生を呼べ! 救急車だ!」


雅弘の声が響き渡った時、あたしは意識を失っていた。