最悪だ。


あたしは光ちゃんが出て行ったドアをジッと見つめてそう思った。


このゲームは人間関係を崩壊させてしまう所か、相手の未来までも踏みにじってしまうゲームだ。


あたしはお弁当の袋を片手に持ち、空になったペットボトルをゴミ箱へ捨てて学校内へと戻った。


もう黙ってはいられない。


ちゃんと止めてもらわないと大変なことになる。


仮に光ちゃんの売春行為が学校側にバレたとしたら、退学にだってなるんだから。


あたしは教室へは戻らず、そのまま職員室へと向かった。


ノックをして大きくドアを開ける。


数人の先生がこちらを振り向くが、A組の担任の田中先生の姿はなかった。