ケータイ小説 野いちご

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それでもキミが好きなんだ

▽ Labradorite




【夏葵side】



「立花ー、辰巳ー
これから二人で教室の掃除頼んだぞー」


HRが終わり、キーンコーンカンコン、と放課後に突入することを知らせるチャイムが鳴り響く。


そうだった。今日はサキと二人きりで教室の掃除をすることを任されていたんだった。


すっかり忘れていたよ。


「めんどくせぇな。なあ?ナツ」


「ほんとそれ…ってこーなったのは誰のせいよ」


「ナツがデカい声で話したから」


「いや、サキの声がデカかったんだってば!」


「うーわ、人のせいかよ」


「そっちだってそうじゃん」


みんなが帰っていく中、私とサキはまた言い合いをしていた。


そういえば、今日は部活いいのかな?


昨日だって琴音が貴重なオフだって言ってたし。


「ねえ、今日部活は?」


「今日は休むわ」


「え、なんで?」


「なんとなく。行く気になんねーから」


「へえ」


サキがズル休みするなんて珍しいな。


昔からサボったりするようなヤツじゃなかったのに。


健吾のいうようにこの三年の間に何かあったのが原因なのかな……なんて、考えたって分からないし、私には関係の無い事だ。



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