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それでもキミが好きなんだ

▽ Ammolite



【夏葵side】


「なっちゃん。誕生日おめでとう。
今日はケーキ用意してるからね」

「えー!そんなのよかったのに!」

「何言ってるの!今日はなっちゃんの誕生日なんだから当たり前!」


朝からおばあちゃんに祝ってもらった。
嬉しさから自然と頬が緩む。

そう、今日は私の誕生日。

あれから数日経った今、サキとは会っていないけど、あの日の夜にSNSで琴音がサキとのツーショットを載せていたからちゃんと話せたんだと思う。

昨日はサキの誕生日だったから一応おめでとうのメッセージは送っておいたけど、返ってきたのは「ありがとう」のたった五文字だった。

いつものサキならもっと返してくるはずなのに、と落ち込んだのは秘密。


「準備するからなっちゃんは
これで好きな物買ってきなさい」


そういうと、おばあちゃんは私に1万円札を渡すと「いってらっしゃい」とでも言うように手を振った。


「い、いいよ!
もらえないもらえない!」

「いいから。
今日くらいとびきり甘えてもいいのよ」


おばあちゃんの優しくてひだまりのような笑顔をみると、心が和らいでいく。

今日くらい……いいのかな。



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