全員が集っていた。

この場には、もう全員揃っていた。

バズーカ砲やら大鉈やら物騒なものを持っている人間もいれば、何も持っていない人もいる。


「皆さん、お集まりのようで」

沈黙の中、やけに明るい声でニコニコしながら少女は言う。


「こんにちは! 皆さん あいさつってとっても大事なものだからね。戦う前にも殺し合う前にも、ちゃあんとあいさつはしないといけないよね。自己紹介でもしましょうか。だめだわ。緊張してしまうのは。少しリラックスしなくちゃ」

そう言うと、少女は少しのびをする。

そして続ける。

「勘違いしている人もいると思うのですけれども、私はこのデスゲームの主催者であり参加者、審判じゃあないので間違えないよう。また、審判に手を出すのは御法度なので絶対にしないように。それでは自己紹介をしますね。街場美世って言います。まぁまぁまぁ、主催とはいえ、1つのズルもしていないのでご安心を。この会場も種も仕掛けもないって感じなので!」

にこにこにこにこおそらく営業スマイルの完璧スマイルが逆に恐ろしい。

こんな年端もいかない女の子がこの物騒なデスゲームの主催であることに驚くと同時に少女に負ける意志もないことも態度でわかった。

「さあさあ、じゃあ、あと審判さんよろしくお願いします!」

少女は元気よく言った。