第2章


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目を閉じると、
あの時の興奮が今でも蘇ってくる。


じっと息を殺し、空き地で待ち伏せしていた時のあの高揚感。


そして迫田が現れた瞬間のあの高鳴りは、

恐らく待ち合わせにようやくやって来た恋人に手を振る瞬間と酷似していたに違いない。



迫田がどういう男なのかはよく分かっていた。

か弱い女性の部屋に押し入り、

力に任せてレイプをしたゲス野郎を招き入れるのに、全く苦労は無かった。


ついに、幼い頃から夢に描いていた瞬間。


一番最初は刺殺と決めていた。


理由は単純、
血が噴き出すところをこの目で見たかった。

中学生当時に一番頭に描いた光景。

ナイフを突き刺し、
苦痛にゆがむ人間を一瞥し、引っこ抜く。

それと同時に吹き出る返り血が僕へと浴びせられる。