「ありがとうー。ご飯食べてく?」


「いや――」


「ん? どうかした?」
 

華取の家についても、降りる気配も下ろす気配もない流夜の様子を察してか、咲桜が覗きこんできた。


「咲桜さっき、……絆に見惚れてなかったか?」


「うっ……」
 

あからさま咲桜が声を詰まらせた。


………おい。


「……ばれてた?」

 
何故恥ずかしそうな顔をする。


「何度も思ってたけど……お前、女が好きなのか?」


「大すき!」
 

すっげえいい笑顔で言われた。
 

否定しろよ。


「女の子って可愛いし優しいし天使だよね! 絆さんはカッコいい系だし! だから――っ」
 

熱く語っているところを、引き寄せて唇をふさいだ。