ケータイ小説 野いちご

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さようなら、ディスタンス。

①異性の友達とのキョリ
★☆☆







パンやお弁当が広がる机を囲み、クラスの女子たちは矢継ぎ早に意見を述べていく。



「見た? 麻里奈さんの誕生日のやつ」


「さりげないそれとないノロケ。うちああいうの苦手」


「すごいよね、祐希くんも」


「みおりん何か聞いてないの? 最近祐希くんと超仲いいじゃん」



ここで回復を使うか、ダメージカットを発動するか、それとも奥義で押し切っちゃうか。


わたしは1人スマホゲーの世界に入り込んでいたが、


みおりん聞いてるー?


という声がクリアに頭に響き、顔を上げた。



「わ、ごめん。ちょっと集中してた。今イベント期間中でさー」


「だからー祐希くん何か言ってなかった?」


「祐希が? え? なんのこと?」



きょとんとしていると、みんなにはぁ~とため息をつかれた。


わたしが必死にHPを削ったバハムートは、隼人くんによってトドメが刺された。



「麻里奈さんって、祐希くんとまだ続いてたんだね。意外」


「大学行ったら出会いたくさんあると思うのに。祐希くんもすごいよね。花束ってやばい」



ああ、その話か。



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