【1週間後】




「いいか、この無線機で相葉義宗の動向を報告すること。俺達はほとんどがハイドランドでこの男の見張りにつく。今度は失敗をゆるさねぇぞ」



真輝「……はい」



俺がそう返事をすると、大人はでていった。いつものような服装ではなく、防具をつけて今から戦いに行くかのような格好だった。





真輝「……敦……っ」



俺、本当に人を殺す手伝いをするんだよ。……今までだってそんな仕事の手助けをしてきたはずなのに、今回はなんでか胸が痛むんだ。

関係のない人を巻き込んだテロ。……きっと、その多くは今日という日を待ちわびてて、それが一生のトラウマとなって植え付けられるんだろう。











真輝「……たすけて……くれよ……」








頬に何かがつたう。



真輝「敦、お前に会いたい。お前を救いたい。お前だけが俺の大切な家族だ。敦のためならなんだってできる。………………でも………今日あの場にいる人達は俺と同じ思いをするんだよな…………。……なぁ、お前だったら、どうする……?」



その問いに応えてくれるものはいない。