昼間来たときは人が多かった太陽の神殿の周辺だが、夕方になると極端に人が減っている。それよりも、夕方にみる遺跡って物凄く怖い雰囲気がする。

多少霊感が備わっている遥からすると、この辺では大昔に奴隷を集めて病人でも無理強いさせて神殿や墓を作ったりした為、作業中人亡くなった人もいるらしい。その死んだ人の怨念がこの遺跡の雰囲気を更に怖くさせているのであろう。

取り敢えず遥は荷物として、懐中電灯とカロリーメイトと解毒薬と縄を持ってきていた。

神殿の中は何があるか分からないから、入るときに、縄を入り口の辺りで縛ってゆっくりと奥に進んでいく。神殿の中で迷わないようにするため、そして帰るときには縄が道標だ。

さて、もう少し周りが暗くなったら神殿に侵入しようと思う。その前に水分も少し買ってくるとしよう。

この先に何があるか本当に分からない。遥は遺跡に不法侵入するのは初めてで、古代のカラクリや古代の呪術などがあるかも知れないから慎重にならねばならない。