「何が起こってる!? なにが起こってるんだ!?」


階段を駆け上がりながら和馬が叫んだ。


それに対して返事をする生徒はいない。


みんな必死で階段を駆け上がっていた。


「鍵がかかってる!」


屋上へと続くドアの前で晴康がそう叫んだ。


「ぶち破るしかないだろ!」


涼希がそう言い、ドアを蹴とばした。


だけど、そう簡単に開くドアではない。


男3人が協力し、力づくでこじ開けて行く。


「死んだ……本当に死んだんだよ……」


梨央がガタガタと震える体をあたしにすり寄せてきた。


「わかってる……」


あたしはそう答えながらも、うまく息が吸えない状態だった。