ケータイ小説 野いちご

イケメン悪魔とツンデレ美女、ひとつ屋根の下で

Part2
覚悟しとけ



「こんな重たいスニーカーで走るとか、お前陸上なめてんのか?」

「もっと腕ふれ足あげろ!胸はれ腰はまっすぐ背中曲げてんじゃねぇ!」

「下向くな!常に遠くを見ろ!」


はい。

.........昨日の甘えてきた悪魔は、やっぱりただの悪魔でした。


次の日、日曜日。


わたしは昨夜ほとんど眠れなかったというのに、隣で気持ち良さそうに目覚めたコイツは、「走りに行くぞ」と強制的にわたしを連れ出した。


あの...暁さん、超スパルタなんですけど...。


「暁、わたし一応怪我人だよ!?」


立ち止まり、右足首をこれでもかっていうくらい指を差す。


「あぁ?それくらいの腫れで怪我とか言ってんじゃねぇ。それにテーピング巻いてやったから余裕で動くだろーが」


優しさの微塵もない返答。


昨日の、今までにないくらいのとびきりの優しさはいったいどこへ......?


しかも、“それくらいの腫れ”で迎えにきてくれたのは暁のほうでしょ??


あれ、もしかして昨日の全部、幻だったのかな????


たしかに暁は家を出る前にテーピングを丁寧に巻いてくれて、そのおかげで腫れなんてなかったかのように動くわたしの右足首。


これはさすがの技だと思った。


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