ケータイ小説 野いちご

265kg→0kg

100kg



【100kg】


とうとう100kgになった。


しかし、私は全く満足していない。


度重なる停滞期、その都度、食事を減らし、代わりに筋トレを増やす。


体重だけじゃなく、筋肉を増やしたことで代謝が高まり、体質的に痩せやすくなっていく。


時間はかかるが確実に、私の体重は減っていった。


【90kg】になり、体重計に乗るのが快感となる。


【80kg】になると、少しくびれが出てきた。


【70kg】を切る頃には【60kg】しか頭になく。


標準体重に達した。


もう、どこから見てもデブではない。


私を笑う人もいない。


自分でご飯を食べられるし、トイレにも行ける。


自分1人の力で自活できる体型となったんだ。


「凄いじゃないか‼︎200kgの減量なんて‼︎」


喜びを爆発される夫とは裏腹に、私は悔しくて奥歯を噛み締めていた。


減らないからだ。


ここから、なにをしても体重が減らなくなった。


「もう痩せる必要はない。この体重を維持しよう」


「維持__?」


「そうだ。もう太ってないんだから」


夫に抱き締められる。


以前なら手も回らなかったのに、すっぽり夫の腕の中におさまるくらい、私はダイエットに成功したんだ。


もう痩せなくていい?


痩せることが唯一の、生き甲斐なのに?



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