はぁ



今日何度目かもわからない溜息が出た瞬間に眉間に皺を寄せる親友の澤野美緒(sawano mio)



美緒「まったく、ため息今日だけで何度目？


なんかあったの？」



あぁ、まぁ、うん、と歯切れ悪く返す私西條咲愛(saijo saaya)


私の家は結構特殊だから本名を隠すためにいつも西條ではなく“西崎”と名乗っている



本名を知っているのは目の前で話せと殺気を放っている親友の美緒とその他数名だけ



咲愛「実はさ、今日ママがねお食事に出かけるから早く帰ってきなさい、そう言われたの」



外食に行くから、それだけなら喜んで受ける



だけど．．．




美緒「それのどこが不満なの？


いつもの咲愛なら飛んでいくじゃない」



本当にそれが“ただの外食”ならね




咲愛「私聞いちゃったのよね、ママとパパが私のお見合いをセッティングしたって話


しかも今日わざわざドレスを新調するとまで言ってるのよ？今日がそのお見合いの日としか思えない」