あれからしばらく時は流れ……
「あー!真菜いた!」
「夏帆!久しぶりー!」
大学3年生になった私たち。
私は須藤くんと同じ大学に通っているけど、学部が違うため時間が合えば登下校を一緒にしている。
お互いがお互いを待つこともある。
だから寂しくなんかないし、むしろ同じ大学なため一緒にいる時間が高校と変わらなくて嬉しいかった。
そして、今は………
「楽しみだね!旅行。」
夏休みで旅行に行くため夏帆と空港にいた。
来年は全員卒業のため色々忙しいから今年に旅行に行くことになったのだ。
もちろん夏帆と2人ではなくて……
「あの人たちすごいかっこよかったね!」
「どこかのモデルかな?」
「芸能人とかじゃないよね?」
「やばかったねー!」
空港で大勢の人がいる中、女の人たちの言葉が聞こえてきてすぐに2人だとわかった。
「やっぱすごい人気だねぇ。」
夏帆も慣れたようで、そんなことを口にしていたけど確かにその通りだ。
2人が騒がれるのはいつでもどこでも、変わらない。