6畳の和室には長方形のテーブルと24インチのテレビ。


それに本棚が置かれている。


「どうぞ」


僕はテーブルの向こう側にキチンと正座をしている柚木さんに、入れたてのお茶を出した。


「これはこれは、どうもありがとう」


柚木さんはそう言い、湯呑にふぅふぅと息を吹きかけてからお茶をひと口飲んだ。


そしてとっても美味しそうにほほ笑む。


「これ、すごくいいお茶だね」


「普通のスーパーにあるヤツだよ」


「お茶の出し方に秘訣があるとか?」


「今ポットから急須にお湯を注いで、そのまま湯呑に入れたの見てたよね?」


「ふむふむ。それじゃあこれは潤が淹れてくれたお茶だから美味しいのかな?」


その言葉に僕は一瞬ドキッとしてしまう。