若竹さんの家は小さな一軒家で、赤い屋根が印象的で可愛らしかった。


駅から徒歩10分ほどのところにあり、白い木製の門を開けて中へ入るとプランターに沢山の花が咲いていた。


「可愛いお宅ですね」


物語の中に出てきそうな家に柚木さんが目を輝かせている。


どれだけ強引な性格でも、一応は女の子趣味も持っているようだ。。


柚木さんの性格を再確認したところで、若竹さんが玄関を開けてくれた。


こじんまりのとした玄関の横には小人の置物が置かれている。


この家は小人の家を想像して建てられた物なんだろうか。


そんなことを考えながらお邪魔すると、すぐに仏壇のある和室へと通された。


仏間は家に入って右手で、壁の上部には亡くなった人たちの写真が並んでいる。


その中で一際若い男性に目が行った。