翌日、すっかりくたびれた状態で教室へ入って行くと、数人のクラスメートたちが固まってなにか話しをしているのが見えた。


コソコソと話をして、時々「えぇ~!?」と、驚きの声を上げている。


僕は気にせず自分の席に座り、そのまま机に突っ伏した。


ほとんど脅しともとれる状況で同居生活が始まってしまい、昨日は一睡もできなかったのだ。


部屋は別と言えど、障子1枚を隔てた向こうに柚木さんが眠っているのだ。


眠れるわけがなかった。


柚木さんも少しは気にしていただろうかと期待していたのだけれど、今朝元気いっぱいに起きてきた柚木さんを見て落胆した。


彼女はとてもよく眠れたようだ。


「よぉ潤! 聞いたか!?」