結局、寝不足のまま朝を迎えた。
朝は候補者の4人だけで食事をとり、別室に集められた。



「今回の件について、詳細をお話させていただきます」



キースさんがそう言ってはじまった会。
皆神妙な面持ちで聞く。



「アルヴィン様が仰っていたように、確実に一名選出されるというものではありません。誰もがふさわしくないという結果もありうるということを肝に銘じておいてください」

「はい」

「これから皆様には、アルヴィン様のご公務の合間にそれぞれ毎日数分から2時間の間でとれる時間を共にしていただきます。その時になにをするかは、各々ご自由になさってください。ですが、王城内もしくは庭にてできることに限ります」

「城下にはいけれないという事ですか?」

「絶対に無理というわけではありません。城下に行くには護衛も必要ですから前もって申請してくだされば考慮いたします」



王さまと共に過ごす時間…。
そうして仲を深めていくという事だろうか。