次の日。


昨日のことを思い返すけど、どうしても夢としか思えない。


「杏奈〜!」


休み時間、1人でぼーっとしていたら突然誰かが私の名前を呼んだ。


見ると、1年の時に仲が良かった唯一の友達の咲(さき)ちゃんだった。


「咲ちゃん……!」
「どうしたの?いつにも増してぼーっとしてるけど。」


咲ちゃんは1人の私を心配して、たまに休み時間に遊びに来てくれる。


私は嬉しい反面、クラスの友達との時間を削ってしまってると思うと胸が痛む。


咲ちゃんは優しいからいつも、気にしないでいいからって言ってくれるのだ。