翌日。

私は和海と久しぶりのバイトに放課後向かって歩いている。

「デートするから、次の日曜日空けとて」

和海はスマホから顔をあげて言った。

(歩きスマホはいけませんよ by作者)

「デートですか?」

「保健室で約束したでしょ」

「ああ、分かりました」

「あと、今日の夕飯は三人分作って」

和海のお願いとして私は毎日夕飯を作ることになったのだ。

「はい、帰りスーパーに寄ります」

「買い出しか。面倒臭いから次からはネットスーパー使って」

「分かりました」

ネットスーパーというハイテクなものがあったのか。存在は知っていたが使ったことはない。あとで使い方検索しないとな、と思っていたらコンビニに着いた。

「あら、久しぶり」

スタッフ室に入いると母がいた。

「久しぶり。テスト期間休みにしてもらってありがと」

「気にしないでね。それで、テスト何点だったの?」

母は無自覚に私の傷をえぐる。

「……499点」

「すごいじゃない!!なんでこんなに落ち込んでるの?」

「僕に負けたんです」

「そうなの。和海君は満点?」

「はい」

「流石ね。じゃ、レジよろしくね」

母がそう言い残してスタッフ室から出ていった。