「……。なんか、ありがとう。泣いたらすっきりした。」

「ううん。別に、大丈夫だよ。」

「…ねぇ、君はどうしてここに来たの?さっき『私もここで泣いてる』って言ってたけど…。何か辛いこ

とでもあったの?」

「うーん…。まぁ、うちは親が共働きだからね。ちょっと寂しくなっちゃうわけ。」

私は、少年の顔を初めて真っすぐ見たとき何か違和感を感じた。

少年の、ブルーの目の色と少年の手についていたミサンガ。

「なんで……。君がそれを…?」

「…思い出してくれた?僕はずっと知ってたよ。君の事も、君の抱えてる不安も。じゃあ…、試してみよ

うか?」

「え…?」

「時間をワープするのさ。そうすれば、君の知りたがっていた答えが分かるはずだよ。」

すると、視界が歪み私は立てなくなり地面にしゃがみこんだ。

日が沈んだり、日が昇ったりの繰り返し。

「さぁ……。真実の幕開けといこう。」