私は、丘の上に向かった。

大好きな夕日を見に…。

誰一人いない空間で私は、一人でいるのが好きだから。

すると、いつも私が座っている特等席に一人の少年が座っていた。

その少年は、夕日を眺めながら涙を流していた。

「!?……あ…あの、」

「!?」

少年は、目をこすり涙をこらえた。

「べ…別に、泣いてないからな!」

大きな声で強気に言うが、また泣きそうな顔をしていた。

「いいよ…。」

「え…?」

「いいよ。泣いても。私もいつもここで泣いてるし!」

「はぁ!?だから、泣いてなんか…!…っうぅっ……泣いて…なん…か……。」

私は、その気持ちがよく分かる。

少年がどれほどの苦しみを抱えてるかは分からないが、泣くのを我慢して強気になればなるほど後が

辛くなるだけの事は分かるから。