朝。


目が覚めるともう伊吹はいなかった。


だから昨日のことは全部夢なんじゃないかって思うくらい。


そしてリビングに行くと………


お風呂上がりなのだろう、髪が濡れて色気が増した伊吹がいた。


なんというイケメンさ……!
これは誰もが認める容姿でしょうよ。


「おはようございます。」


そんな彼が色っぽく笑って挨拶される。


「お、おはよ……!」


伊吹を通りすぎると、机の上に朝食と袋に用意されたお弁当が。


「あのー、これ、は……?」


「お弁当ですよ。
みんなには結衣様が作ったって言ってくださいね。」


「………。」
「………結衣様?」


「いや、ここまで完璧だと引くよね。」
「………えっ……?例えばどこが嫌なんでしょうか?」


だから完璧なとこだって言ってんでしょ。


まあでも女扱いに関しては慣れてないから完璧ではないが。