眠っていた栞菜は携帯の着信音で目覚めた。




ディスプレイを見ると実家からだった。




「はい」




「今から高宮に来なさい」




栞菜の父からの用件だけの電話だった。




栞菜は下がりきらない熱のまま身支度を整えてタクシーに乗り込んだ。