ケータイ小説 野いちご

月光 ~すべてのひとかけら~

The First Chapter.
家に帰る時

「……あの…ありがとうございました…助けてくれて…」


成り行きで、彼に送ってもらってる。


その道中、ペコリと頭を下げる。


「別に。つーか、強引なやり方して悪かったな」


…っ!


胸がドキンっとした。


緊張……してるのかな…。


「大丈夫…です……」


「俺、お前に危害加えるつもりねぇし。だから怯えんなよ。まー、男が怖いのはわかるけど」


何も言ってないのに、分かってくれた。


それだけで少し嬉しかった。


「永蔵は下っ端の知り合いで、頼まれてた。お前を連れ戻せって。で、詳しく話聞いてみたら暴力のためだっつーから」


……そうだったんだ。

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