私たちはしばらく歩く。

「疲れた……」

その正木の一言をきっかけに、私たちは公園に入ることにした。

「そういえば、さっきから気になってたけど、まだどのくらい皆はいるの?」

私が何気なく発した言葉を聞いて、二人ははっとしたような表情を浮かべた。

「全然確認してなかった、あと何人なの!?」

さっきの校舎内から脱出するミニゲームで、いったい何人が捕獲された?

あの大量の死体がフラッシュバックする。

鼻につくような錆みたいな臭い。

剥き出しの目。

考えるだけで吐き気がする。

そう思いながら私は携帯を確認する。

「嘘でしょ……?」

そこには、捕獲された人の名前がずらりと並んでいた。

ざっとみて二十五人あたりだと思う。

脱出ミニゲームで、こんなにも捕獲されてしまったの……?

信じがたい出来事に、私達は言葉を失う。

「もう、五十人くらい死んでるってこと……?」

みのりの目元はひきつってた。

「そうよ」

私達の目の前に影が映る。

私は、恐る恐る顔をあげた。