あれからどうやって、家に帰ったかさえも覚えてない。


とにかく。


あまりに突然の大の裏切りに。


私の心はついていけないくらい、苦しくなっていた。


海よりも深く、深く沈んでいった。


もう何も考えられない。


大はどうしてあんなこと言ったの?


わけがわからないよ……。




「ただいま……」

やっとのことで家に着いた私は。


今にも死にそうなくらい小さな声で、まなに言った。


「お姉ちゃん、お帰り……って、どうしたの‼?なんでそんなにずぶ濡れなの‼?」