「んんー、眠い。」


ふかふかの布団に潜っていく。

肩を揺らされ、起こされているのが伝わってくるが、眠くて丸くなっていく。


「ん?何?」

「起きろ。携帯が鳴ってるぞ。」

「ん?」


聞こえてきた声に一気に覚醒していく。

なんで?

ん?

あれ?


「悠菜、携帯が煩い。」

「えっ?」


眠気が一気に吹き飛んだ。

布団から起き上がり、隣を見て目が見開いていく。


「悠菜、携帯。」

「あっ、ごめん。」


携帯?

それよりも何で?

兎に角、慌てて鞄の中にある携帯を取り出して通話を押した。


「お母さん?」

「もう昼よ、寝てたの?」


聞こえてきた声は母の呆れた声だった。


「今日は休みだから。それより何?」

「さっき荷物を送ったから。明日には到着すると思うから受け取ってね。」

「あっ、うん、ありがとう。」

「いつまでも寝てないで起きなさいよ。」

「うん、ありがとうね。」

「じゃあ。」


母からの電話は切れた。