「西島さん!!お願い!!これ治してほしいの!!」






朝、自分のクラスに着いて早々、待っていましたと言わんばかりに期待に満ちた表情を浮かべた見知らぬ女の子に声をかけられた。





だけどそれは日常で。




特に不審に思うこともなく、女の子が私に突き出している〝もの〟をいつも通り確認する。







「うわぁ、また派手にやったねぇ」






女の子の手の中にあったiPhoneを見て苦笑いを浮かべる。





画面がバキバキに割れている。







「うぅ、そうなの。西島さんなら治せるよね?」





「もちろん」






悲しそうな表情を浮かべる女の子ににっこりと笑う。







そんなこと朝飯前である。