「ふぁぁ…眠たい。」

2人とも風邪が治って数日。

「俺も。遅くまで電話したもんな」

「でもすっごい楽しかった!私はね!」

「俺もだから。」

私も素直な気持ち言うようになって、
前よりも更に仲良くなれたような気になってますっ!


「峻くんは卒業したらどうするの?」

「就職するよ」

就職かぁ…じゃあ会えること少なくなっちゃうんだ…

「ひかるは?」
「私は進学だよ」

誰もが通る道だけど、
峻くんが仕事先でモテモテなのを想像すると…

学生の私で大丈夫かな…
仕事の話は私ついていけないだろうし…

うわぁ、一気に不安になってきた。


私がいきなり静かになったからか、
峻くんが私の頭を撫でた。

「大丈夫だから。ひかるを離さないって言ったろ?」

「そうだけど…それでも心配だよ。」

「ひかる…」

すれ違いが多くなって、
ちゃんと面と向かって話す機会も少なくなって…

仕事先の人の方がいいってなっちゃったら私に勝ち目はない。


「し、仕方ないよね!離れちゃったら離れちゃったで、応援するしかないもんね!」

無理やり明るくしてる私に気づいて、黙り込んでしまった峻くん。

「峻く「あ、いたいたひかるー」

峻くんの名前呼ぼうとしたのにっ!
遮ってきたのは、

「九条くん…」

何でこのタイミングでくるのよ!!