一週間ぶりにくる


《珈琲の中で》



まだあたりは明るい。



ひんやりとした風が僕の頬を撫でる。



まだまだ寒い。



中に結構着込んでいても寒い。



震えながら階段を降りる。



ガチャ



「あら、いらっしゃい。」




「どうも。」




僕達は視線を交わらせて微笑み合った。




「今日はなんになさいますか?」



シンプルな黒のニットにリネンのサロンをつけいる彼女は今日も珈琲の香りを身に纏っている。




「今日はケーキセットで、ドリンクはホットコーヒーの浅煎りでお願いします。」



「畏まりました。」



今日はまだ明るいからかお客さんで賑わっている。