ケータイ小説 野いちご

席がえするたび、誰か死ぬ

席がえ第2回目
*喪に服するということ



【武内涼介】


風見が死んだ。


不幸な事故という【サブタイトル】つきで。


クラス全員が葬式に参列する。


みんな泣いていた。それほど光一と親しくない者まで泣いていた。もう、あいつの完璧な笑顔が見られなくなるなんて__。


確かにちょっと強引なところがあったが、転校生の俺を優しく迎え入れてくれたことには変わりがない。


しかも俺は、事故を目撃した。


今でも、脳裏から離れない。


胴体と首が切り離された瞬間と、転がっていく生首。


こんな形で別れを迎えることを、どうしても認めたくはなかった。


けれど、そう思っていたのは俺だけじゃなくて__。


「望、風見くんの分までしっかりしなきゃ‼︎」


岸田花梨が、やや大きい声で励ます。


「そうよ、私たちがついてるから」


反対側を支えるのは、三浦さゆり。


2人は、松田望を挟み込んで勇気づける。


泣き腫らした目を伏せながら、望はまさに悲劇のヒロインだった。


こんな時に不謹慎だが、これで少しはおとなしくなるだろうか?好きな人を亡くした悲しみで、傲慢な態度も控え目になる気がする。


それよりも俺が気がかりなのは、美雪ちゃんだ。


さすがに泣いてはいないが、血の気が引いた顔をしている。


それに__確かに見たような気がした。


あの時、光一が追いかけていたのはやっぱり、遠藤美雪だったんだ。







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