静かな下駄箱。静かな廊下。静かな教室。…私の歩く音だけが響いている。



ーガチャー



修「おっ、美月…おはよう」



美「おはよう」



誰も来ないくらい早く学校へ来たのは私と修也だ。…話があるからと言って月龍の総長である修也だけを屋上へ呼び出した。



修「で、話ってなんだ?」



修也は柵にもたれかかり、買ってきたと思われるパンを食べながら聞いてきた。



美「…修也」



修「ん?」



美「今までありがとう」



修「……何がだ?」



美「いろいろあるけど、一番は姫として守ってくれたこと」



修「あ…あぁ。…なんだよ急に!照れるだろ?…はは…」



美「でも…」



修「おい美月…」



なにか異変を感じ取ったのか修也を食べるのを辞めて私の肩をつかんだ。









美「私、姫やめるね」