「ちょっと!満??話聞いてる??」
イヤホンを外され急に問いかけられた。
「音楽しか聞いてなかった」
「何をそんなに聞いてるの??」
「クラシックだよ。こーゆーの落ち着くんだよな」
「ふーん」

ー俺は神崎 満(かんざき みちる)
今、俺の前にいるのは幼なじみの新岡 梓(にいおか あずさ)

「で、話って??」
「でね!天文部でお月見するってなって。せっかくの十五夜だし。部活外の友達も誘っていいって。満もいこーよ!!」
「今日は病院に行く予定だったけどいいよ。一緒に行く。」
「あ!おばさんのお見舞い?ほんとにいいの??」
「うん。行ったところで母さんに会えるかわかんないし」

俺の母さんは、精神が弱くて入院してる。それを梓が気を使ってくれる。俺にとっては感謝しかないな。

「じゃあ!部室行こ!」

梓に連れられて教室を出ようとした時ー