あれから何時間経過しただろうか?


口にねじ込まれたパンはどうにか飲みこんでいた。


今の所体に異変はないから、毒などは仕込まれていなかったようだ。


しかし喉の渇きは加速していた。


こんなことになるなら牛乳を飲んでおけばよかった。


ゴロリと部屋の中に横になっていると、手足の感覚がマヒしてくる。


時々体勢を変えてみるけれど、拘束された状態なので血流はよくならない。


あたしはジッとドアを睨み付けていた。


今度覆面男が入って来たらテーブルを蹴り上げて攻撃してやるつもりだった。