最近、彼女の外出が多くなったような気がするのは俺の気のせいだろうか?

「それじゃあ、行ってきます。

お昼ご飯は昨日のカレーが残っているので、それを温めて食べてくださいね」

「ああ、わかった」

俺が返事をしたことを確認すると、斎藤ゆめのはリビングを後にしたのだった。

バタンと、ドアが閉まった音が聞こえた。

「…息抜きしたい時くらいあるよな」

俺は息を吐いた。

平日はほとんど家に引きこもっているようなものだ。

彼女にだって息抜きしたい時だってあるだろうし、友達と遊びたい時だってある。

よっぽどのことがない限り、お互いのことを干渉しないと言う条件を出したのは俺だ。

なのに、
「何で俺は彼女を心配しているんだ…?」

俺は呟くと、両手で頭を抱えた。