「はーい、じゃあくじ通り移動しろー。」
「……………。」
先生のこの言葉に私は反応すらできないでいた。
「あのー、千紗ちゃん……?
私ここの席になったんだけど、千紗ちゃんは移動しないの?」
「………へっ?」
クラスの女子に声をかけられ、ようやく反応した私。
「あっ、ごめんね。すぐ移動するよ!」
急いで荷物をまとめる。
「それにしても千紗ちゃんいいなぁ。
橋本くんと隣の席なんて!」
………そうなんです。
なんと席替えのくじの結果、私は橋本くんの隣の席になったのです……!!
しかも私は窓側の一番端で、その隣に橋本くんだから………黒板を見るたびに彼の姿が視界に入るではないか!
私、一生の運を使い果たしてしまったかもしれない。