「じゃあ門で待ってるな!」
「本当なんであんたは空気を読まないの?」
「いいじゃん別に!4人の方が楽しいだろ?」
放課後、麻里と津原くんが言い合っていた。
その理由は何故かって?
麻里が『デートするんでしょ』と私に聞いた時に運悪く津原くんに聞かれてしまって……
「じゃあ4人でどっか行こうぜ!」
と言い出したのだ。
そんなの嫌だとも言えず、結局4人で遊ぶことになってしまった。
まあそっちの方が私としても気が楽なんだけど。
「でも………なんで一緒に行かないの?」
「あんたはバカか。化粧をするのよ!」
「えええ!?化粧……!?したことないよ!?」
化粧なんて………私にできない。
「私がするから大丈夫!はい、わかったら大人しく座る!」
「まって、人が帰ってから……」
「もう数人しかいないから大丈夫!」
強引な麻里に逆らうことができず、大人しく座った私。
それから10分くらい色々化粧されて………
「まあ最初だしこんなもんでしょ。ほら、鏡見て。」
と麻里に渡された鏡で自分の顔を見ると………
「………え?なんか私じゃないみたい。」
雰囲気が変わったように感じた。
そんなに変わったわけじゃないけれど、なんか違うように見える。